宮崎裕美

ハマってます!北海道にゆかり深い大東流合気柔術

ハマってます!宮崎裕美

朝日新聞BunBun JUL2005NO.148 2005年7月号

宮崎さんは、3人目の子供を妊娠中に、安産のために西野流呼吸法を習った。その深い精神世界に触れた彼女は、やがて「気」を知りたいと思い、呼吸法の先生の紹介で、大東流合気柔術無傳塾の飯田宏雄師範の門をたたく。師範の手を握ったお弟子さんが、手を返したとたんに飛んでいったのを見て仰天。その美しく精緻な技に魅せられた。以来6年、家族の理解も得て、週に2〜3回の稽古に欠かさず通っている。この5月には、無傳塾が主催した国際フォーラムで、きたえーるの夢の舞台に立つほどに腕を上げた。

大東流合気柔術とは、信玄の没後、会津武田に興った古武術。中興の祖、武田惣角は、北海道に長く住み多くの弟子を育てたが、飯田師範はその孫弟子にあたる。

動く禅とも呼ばれる合気柔術の世界にハマっていった宮崎さん。好きなことをやっているという充実感から子育ても苦にならず、家庭も明るくなった。「自分の体や心と向き合い、ニュートラルな状態に身を置くことが大切なので、稽古を重ねるごとに人を受け入れる気持ちが育ってきたと思います。人とぶつかり合うことがなくなり、主人も、あまり怒らなくなったねと言っています。気持ちが前向きになりました」。合気(呼吸力)で相手の力を瞬時にとってしまうため、力はまったく不要。むしろじゃまになるというものなので、女性や子供にもまったくハンディなく生涯続けられ、ほどよい運動量で健康にもいいという。

現在は奥義参段の腕前。30年かかって師範になった先生に習って一生続けて師範になり、世の中に日本の文化として大東流を広めていくのが夢だという。「とくに子供たちに教えたいですね。和の心を教育して、立ち居振る舞いや優しさ、礼儀正しさなどをみにつけていってほしいんです」。

朝日新聞BunBun JUL2005NO.148 2005年7月号より