湯淺拓幸
大東流合氣柔術無傳塾
普化正宗虚霊山明暗寺導主、明暗尺八免許皆伝 湯淺拓心
高校時代から、日本及び東洋の古典的・伝統的な文化に対する憧れの念が強く、心中密かに文武両道・文武不岐の侍を目指して現在に至る。
平成20年(2008)10月、偶然にも大東流合氣柔術無傳塾塾長最高師範飯田宏雄先生と出会う。そのおよそ1週間後、見学に出かけた西区体育館で飯田先 生が次々と演武してくださった神技とも思える絶技・妙技の数々を、未だに私は忘れない。その場で入門、すでに56歳になっていた。思えば大東流合氣柔術へ の13年にも及ぶ長い憧れの日々であった。10月21日、初めての稽古、大東流合氣柔術に完全に魅了される。
その後の充実した日々は、大東流中興の祖武田惣角から、堀川幸道先生、飯田宏雄先生へと真っ直ぐに続く大東流合氣柔術の正統・本流に繋がり、打ち込み、心 身ともに健康でこのすばらしい武術を稽古できることの幸せを噛み締める毎日である。また、修行すればするほど、合氣というものに対する神秘感は深まるばか りであり、この合氣こそは、日本の文化、就中その武的な側面が生み出した究極の到達点なのではないか、と思われてならぬ。そうして、それを最も正統的に受 け継いでいるのが、無傳塾であり、奇しくも武田惣角生誕150周年・同じく渡道100周年、堀川幸道先生没後30周年に当たる来年5月に開催される、無傳 塾創立10周年記念大会、再来年のフィンランド遠征を一つの節目として、大きく世界に羽ばたこうとしているのである。
「呼吸と姿勢」、恐らくはこの二つこそが、日本の伝統的・古典的文化の精髄であり究極の到達点に他ならぬであろう。そうして、それは深いところで、禅及び 古神道の心につながっていると思われる。その意味でも、大東流合氣柔術こそは、日本の伝統的・古典的文化の究極の姿を端的に体現するものであり、日本の真 姿を世界に知らしめ、広く世界に羽ばたく可能性を秘めていると信じて疑わぬのである。




